enechainデザイナーの本棚 〜私たちを形づくる本たち〜

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enechainでプロダクトデザイナーをしているET(@et_universe)です。

今回は、enechainのデザイナーが本当におすすめしたい、デザイナー向けの書籍をご紹介します。多様なバックグラウンドを持つenechainのデザイナーたちが、日々の仕事やキャリアの中でインスピレーションを受けた書籍の数々✨

デザインの視点を広げたい方、深めたい方にとって、必読のラインナップです。

デザインの世界は広大でありながら、細部に神が宿ると言われるように、常に新しい発見と学びがあります。各メンバーが推薦する本を通じて、デザインの本質や多様なアプローチに触れながら、ものづくりに携わるすべての方にとって刺激となる内容になれば嬉しいです。 それでは、奥深い本の世界へ出発しましょう!📚

デザインってなんだろう?デザインの世界をひろげる本たち

デザインの輪郭

この本を機会がある毎にデザイナーにおすすめしてもう20年近くになります。
作者は「±0」や「INFOBAR」などの代表作のあるプロダクトデザイナーの深澤直人さん。IT業界にいてUI/UXやデジタルのプロダクトデザインをしているとつい「デザイン」や「デザイナー」を狭い世界で捉えてしまいがちで、デザインの領域、デザインが作るものはもっと広いことをつい忘れて主語が大きくなってしまいます。
大先輩の深澤直人さんが「デザイン」について自由に思いを巡らせたエッセイはどれも我々がデザインや自分の成長、キャリアについて悩んだ時にヒントを与えてくれます。

recommended by プロダクトデザインマネージャー 近藤 @add_kk

融けるデザイン ― ハード×ソフト×ネット時代の新たな設計論

我々が日々デザインしている、インターフェイスとはそもそも何かという抽象的な概念から説明した本になります。UIデザイナーは説明書がなくてもわかりやすく、使いやすいプロダクトを目指しデザインしているかと思います。ではどんなものがわかりやすく、使いやすいものなのかということについて説明しています。例えば、PC上で扱っているフォルダやファイルは、既に存在しているもののメタファとして表現することでユーザーは違和感なくフォルダやファイルの機能を理解できます。

recommended by 冒険家なデザイナー @itotatun

多元世界に向けたデザイン

デザインと人類学を中心に、開発学、哲学、生態学、ラテンアメリカ研究、フェミニズム理論、仏教、音楽など様々な分野を横断しながら、西洋近代資本主義的な単一の未来ではなく、場所に根ざした複数の未来をつくるための手立てを模索する人類学者アルトゥーロ・エスコバルによる名著。
気候変動や経済的不平等、文化的抑圧などの社会生態学的危機を引き起こしてきた「一つの世界」から、持続可能な「複数の世界」へとトランジションを目指すとき、はたしてデザインはどうやって未来の可能性を広げることができるのでしょうか?

recommended by 唯一のコーポレートデザイナー🎨

事業成長とともにあるデザインを考える

ビジネスモデル2.0図鑑

UI/UXやプロダクトのデザインに向き合っていると、そのプロダクトや事業のビジネスモデルをちゃんと理解することが必要になってきます。デザイナーがビジネスモデルを理解するためにおすすめなのが本書です。
俺のフレンチ、サカナバッカ、オイシックス、Spotify、タイムズカープラス、YAMAP,SmartHR、GitHub、ビッグイシュー、GO-JEK…これらの企業のビジネスモデルが図解でわかりやすく紹介されています。初版が2018年なので、現在では事業形態が変わっていたりする会社やサービスもあると思いますが、2025年の現在と比べてみるのも勉強になりそうです。
また、実はこの本の内容はすべて筆者のnoteで無料公開されているのも面白い試みです。

recommended by プロダクトデザインマネージャー 近藤 @add_kk

イノベーション・スキルセット~世界が求めるBTC型人材とその手引き

Takram代表の田川さんによる、次の世代に必要な「BTC型人材」について提唱した本です。私は大学生の時に初めてこの本を読み、デザイナーのキャリアの伸ばし方を知るきっかけになりました。発売から5年経ってはいるものの、デザイナーやエンジニアが自身のキャリアを考える上での考え方として長らく使えるのでオススメです。

recommended by フォント大好きデザイナー🔤

わたしを形作る、思考の土台

もし友だちがロボットだったら?: 哲学する教室のつくりかた

哲学で大切なのは、自分たちで問いを立て、考え、安心して失敗できる場をつくること。この本は、5–13歳の子どもたちと哲学対話を行ってきた著者による、誰でも準備ゼロで楽しめる哲学対話のプレイブックです。哲学のすばらしい点は、まったく知識がなくても誰でも議論に入れること。子どもたちとの哲学対話をベースにした本書ですが、大人同士でも十分に楽しみ、共に考えを深める媒介になりえます。この問いをつかって、周りの人たちの、そして自分自身の声をよく聴いてみてはいかがでしょうか。

recommended by 唯一のコーポレートデザイナー🎨

Think CIVILITY -「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である

ここでいう礼節や礼儀は格式ばったマナーを守る、という意味ではなく、人間同士お互いに尊重しあってそれをコミュニケーションで心地よく示そうよ、と言ったものです。社会人1,2年目くらいにこの本が流行り出会って、読んでからずっと心に刻まれています。デザイナーにとって、クリエイティブなプロセスは他者との協力や共感なしには成り立ちません。効果的な意思決定はチームでこそなしえることだと思っています。この本は、円滑なコミュニケーションの土台を築く方法のみならず、職場や日常での些細な行動がいかにチームのパフォーマンスに大きな影響を与えるかを教えてくれます。礼儀正しくあれ、というより無礼であるなというメッセージの方が強いです。開発やデザインの現場で互いの意見を尊重し、前向きなチームワークを生み出すヒントが詰まった必携の一冊ではないでしょうか?

recommended by ET🛸

初心にかえる、わたしのバイブル

Design Systems ―デジタルプロダクトのためのデザインシステム実践ガイド

この本はデザインシステムを始めようとしているすべてのデザイナーにおすすめできる本で、教科書的な存在の本になります。
この本に出会ったのは学生時代にインターンしていた会社で、ほぼ一人でアプリ立ち上げからデザインに関わった際に、デザインシステム的な管理の重要性に気づいたタイミングで手にした本でした。
この本を参考にデザイン原則から、コンポーネント管理などを行うことで効率的で、統一感の取れたUI作成を、スピード感を持って進めることができました。これからデザインシステムを取り入れようと考えているデザイナーにおすすめの本になります!

recommended by 冒険家なデザイナー @itotatun

The Elements of User Experience ~5段階モデルで考えるUXデザイン

私がUXの5段階モデルが素敵だと思う1番の理由は、「デザイン」の言葉の中に内包されていることの解釈の違いが、この5段階モデルの言葉を利用することで目線が合わせやすくなるからです。今は表層の話ではなくて、構造について考えたいよね、とか。今フォーカスすべきデザインのフェーズはどこだろうということが話しやすくなる。あと、この本はタイトルがUXとあるけど、UXだけによらないWebのデザインにはかなり当てはまるモデルだと思っています。個人的にはデザイナー以外にもとっても読んでほしい本だけど、まずはデザイナーで読んでいない方がいたらぜひ。そして周りのWebのデザインやプロダクトづくりをしているメンバーにも普及しちゃいましょう!

recommended by ET🛸

まとめ

いかがでしたか?今回紹介した本の中には、デザインの枠を超えて哲学やビジネス、人類学など多様な視点を取り入れたものもありました。これらは、デザインそのものを考えるだけでなく、私たちがどのような未来をつくりたいのか、どのような価値観を大切にしていくのかを深く考えさせてくれるのではないでしょうか?

本を読むことで、デザイナーとしてだけでなく、一人のビルダーや事業づくりのメンバーとして、より広い視野で物事を捉えられるようになると感じます。これらの書籍を通じて、デザインの奥深さやその広がりを再発見できそうです。

また、これらの書籍が少しでも参考になったり、「enechainのデザイナーにはこんな人たちがいるんだな」と感じてもらえたら嬉しいです。

enechainでは、一緒に働く仲間を募集しています!

「この本、私も好き!」、「本の紹介から近しいものを感じる!」など、少しでも共感していただけた方は、ぜひご応募を!お待ちしております!

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